2023.8.9
(本プレスリリースは2023年7月25日付けで(米国およびドイツ時間)Celonis本社が発表したプレスリリースの抄訳版です。https://www.celonis.com/press/process-intelligence-is-1-way-to-combat-macroeconomic-challenges)
プロセスマイニングのグローバルリーダーであるCelonis(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 村瀬 将思、以下Celonis)は本日、IBMコンサルティングとともにHFSリサーチに委託し実施した調査結果を発表しました。それによると、調査対象となった企業リーダーの約90%がサプライチェーンの混乱に苦慮しており、75%以上がインフレと不況に象徴される不安定な市場環境がビジネスに多大な影響を与えていると指摘しています。また、この調査は、こうしたマクロ経済の課題を乗り切る最も効果的な手段はプロセスインテリジェンスであることを強調しています。
調査結果によると、プロセスインテリジェンス、特にプロセスマイニングの導入は、カスタマーサービス(56%)、IT(53%)、サプライチェーン(55%)が、稼働中または規模拡大中となり、導入状況を牽引しています。本調査から得られた詳細なデータにより、企業がプロセスインテリジェンスの力を信頼していることが実証されました。
プロセスインテリジェンスは、今日のプロセス変革に影響を与えることが予想される新興技術投資の第1位
企業リーダーの88%は、厳しい経済環境にもかかわらず、プロセスインテリジェンスへの投資が増加すると予想
組織リーダーの95%以上が、部門を横断した業務パフォーマンスと監視に可視性を組み合わせることが、ゲームチェンジャーになると指摘
企業リーダーの約半数は、データによる予測の精度を高める方法を模索中
効率化、生産性向上、コスト削減を実現するプロセス変革
プロセス変革の取り組みは、多くの組織が直面している課題であり、特に効率化と生産性の向上、およびコスト削減というボトムラインの指標に焦点を当てています。この調査結果では、プロセスインテリジェンスがプロセスの負債に対処するための最善策となっており、ERPだけでは達成できないことが浮き彫りになりました。
かつてERPのモダナイゼーションは、ビジネスプロセスに関連するすべての課題に対する処方箋として、広くもてはやされてきました。しかし、今日ではERPが不可欠であると考えている組織はおよそ3分の1(36%)にすぎません。企業にとって、不確実なマクロ経済情勢においても繁栄できるビジネスプロセスを設計し実行するには、プロセス負債に対処する必要があり、HFSリサーチはこれを技術的負債の必然的帰結であると見ています。プロセス負債とは、老朽化したテクノロジーを補強するために設計された、扱いにくい(多くの場合、手動の)プロセスを生み出すことであり、業務運用を改善するためには、再設計とモダナイゼーションが欠かせません。
HFSリサーチのエグゼクティブリサーチャーリーダーであるリーティカ・フレミング(Reetika Fleming)氏は、次のように述べています。「クラウドベースのERPへの移行が運用のモダナイゼーションに一定の役割を果たすことは確かですが、より大きな影響を与えるためには、プロセスの設計と実行を再検討する必要があります。CelonisとIBMコンサルティングによる調査では、多くの組織がこのような課題に取り組む主な手法として、プロセスマイニングに注目していることが明らかになりました。大多数の企業はすでに初期プロジェクトに着手しており、この一連のテクノロジーが革新的なインサイトとビジネス価値の源泉を迅速に創出する可能性が高いことが、この調査からわかりました」
デジタルプロセスツインにインテリジェンスと予測能力を融合する
プロセスインテリジェンスは、プロセスの問題やプロセス負債を診断して対処するための出発点として優れています。この調査では、デジタルプロセスツイン上に実装されたプロセスインテリジェンスが、多機能データとインサイトを提供できることが示されました。これにより、ビジネスリーダーは、デジタルコマンドセンターを通じて、ビジネスの不確実性を予測的手法により管理できるようになります。
デジタルプロセスツイン(単にデジタルツインとも呼ばれます)は、マルチプロセスとマルチファンクションを可視化するとともに、複数のデータセットをブレンドして、従来は個々のビジネス機能への影響に重点を置いていたプロセスインテリジェンスを補強します。デジタルツインは、シナリオのモデリングと計画、およびストレステストとシミュレーションを可能にすることで、より優れた将来計画を策定して不確実性に対処できるようになります。
また、プロセスマイニング、特に最近のオブジェクト・セントリック・プロセスマイニング(OCPM)の台頭により、デジタルツインの価値は一段と高まっています。Celonisは、2022年11月の年次カンファレンス「Celosphere」でProcess Sphereをリリースし、ビジネスプロセスに含まれ相互に関連するビジネスオブジェクトとイベントの分析を可能にする、画期的な新技術を発表しました。イベントは単一のケースではなくオブジェクトに紐づけられているため、複雑で相互作用するプロセスをあらゆる観点から簡単かつ迅速に表示することができます。
従来のプロセスマイニングでは、単一のプロセス(買掛金など)しか分析できませんでしたが、相互に接続されたプロセスを理解して最適化することができれば、非常に強力な分析が可能になります。オブジェクト・セントリック・プロセスマイニングでは、多数のプロセスがどのように動作し、相互作用しているかを3Dビューで確認できるため、相互接続されたプロセスをまたがって最適化することができます。従来のプロセスマイニングが1つのプロセスを診断するレントゲンであるとすれば、オブジェクト・セントリック・プロセスマイニングはMRIであり、企業の相互接続されたプロセスの3Dビューを提供します。
Celonisのチーフサイエンティストであるウィル・ファン・デル・アールスト(Wil van der Aalst)教授は、次のように述べています。「プロセスマイニングは、類まれな可視性で企業の経営状態を示し、プロセス内およびプロセス間の複雑性によって隠された価値実現の機会を明らかにします。プロセスマイニング、特にオブジェクト・セントリック・プロセスマイニングは、デジタルツインを分析するための基盤となります。OCPM上に構築されたデジタルツインにより、チームは複数のプロセスを同時に分析することができます。デジタルツインを活用することで、迅速な成果達成、高度なシミュレーション、専門家による意思決定が可能になり、不安定なマクロ経済情勢においても、デジタルコマンドセンターを通じて将来を見通し、あらゆる不確実性にも備えることができるのです」
新たな領域:外部との交流
同調査によると、新たな価値の源泉を探している野心的な企業にとっては、共有プロセスデータの交換による外部とのコラボレーションが現実味を帯びてきています。一例としては、消費財メーカーと小売業者が在庫データや決済データを交換することにより、両社の意思決定と実践に活かすこと、つまり、データ交換を通じて新たな価値の源泉を求めることが考えられます。
調査方法
HFSリサーチは、CelonisとIBMコンサルティングの支援を得て、さまざまな地域、業種、企業規模、その他の属性におよぶ製造産業における260人の企業リーダー(グローバルビジネスサービスのリーダー、シェアードサービスの責任者、経営幹部を含む)を対象に調査を実施しました。この調査の目的は、マルチプロセス環境、特にシェアードサービス業務におけるデジタルツインの用途、メリット、経済的価値を調査して報告書にまとめることでした。
HFSについて
HFSは、先見性のある深い専門知識とフォーブス・グローバル2000の迅速なデマンドサイド分析を組み合わせたユニークなアナリスト組織です。HFSの将来に対する展望は、世界中のテクノロジーおよびビジネスオペレーション業界全体で広く認められています。同社のアナリストは、デマンドサイドのデータや業界の実務家との連携に基づいた的確なインサイトで高く評価されています。
HFSとCelonisの取り組みの詳細については、www.hfsresearch.comまたは@HFSResearchをご覧ください。
Celonisについて
Celonisは、顧客のビジネスプロセスの最適化を支援しています。先進のプロセスマイニング技術に支えられたCelonisは、ビジネスエグゼクティブやユーザーがプロセス内およびプロセス全体で継続的に改善の機会を探求し、目標に向かって行動を起こし、プロセスのパフォーマンスを迅速に向上するための機能を提供します。この最適化により即座にキャッシュへのインパクトをもたらし、顧客体験を大幅に向上し、さらに二酸化炭素の排出量の削減も可能にします。Celonisは、世界中の顧客と数千の導入実績を持ち、ドイツのミュンヘンと米国ニューヨークに本社を置き、世界の20拠点以上にオフィスを展開しています。
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